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ミラノ、愛に生きる

kage

2012/02/22 (Wed)



ロシア人のエンマ(ティルダ・スウィントン)は、富豪のタンクレディ(ピッポ・デルボーノ)と結婚し、イタリアのミラノに渡る。彼女は晴れて上流社会の一員となり、3人の子どもたちにも恵まれ誰もがうらやむ生活を過ごしていた。ある晩、家長である義父(ガブリエル・フェルゼッティ)の誕生日の夕食会が催され、ついに後継者が指名される。

やばい、映画のことを書き続けたら、こんなのばかりになってしまった。またもや映画の話です。映画ブログにはしたくはなかったのに。

かなり見る人を選ぶ映画です。映画の前半部はイタリアの富豪に嫁いでしまったロシア人女性が、妻として嫁として母として、いかにその役割をこなしていくか見せています。

優雅なファッションと磨き抜かれた調度品、そして美食としか言いようのない料理の数々。もう例えようもありません。目の保養、特に女性にとっては素晴らしい場面が続きます。

しかし、その美食を生み出した男との出会いが、自分の感情を押し殺していた彼女に火をつけます。もうここからは女性の素っ裸、そのものが全面に出てきます。

自分のアイデンティティを捨ててまで、富に身を捧げて来た彼女。野性味あふれる男性との出会いは、もう彼女をとめられません。ここまで見せても良いのか?という野原でのセックス。(草や虫がいるので、とてつもなく痒そうです)

彼女はロシア人である事を捨てさせた夫の一族を、生理的に嫌悪していたのでしょう。そこに衝撃的な事件。

その事件により最後のスイッチが入った彼女は、もはやトップモードをまとう美女ではありません。スポーツウエアに身をまとい、贅肉のかけらもないしなやかな体で、屋敷から駆け抜けていきます。

その最後の場面の音楽が素晴らしい、と思ったらジョン・アダムス!爽快この上ありません。

正直言って宣伝文句にあるような、ビスコンティのような雰囲気は全くありません。しかしながら、ティルダ・スウィントンという希有な女優の力をフルに見せた映画で圧倒されます。

退屈な部分も正直ありますが、一人の女性がその力をすべて出し切った、いや捧げた記録として非常に価値のある映画になっていると思います。
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